「Sound of the goldenwitch」頒布記念企画
 
dai×ラック眼力-うみねこ音楽スタッフ対談!!〈前編〉

 『Sound of the goldenwitch』頒布に伴いCircletempoより「うみねこのなく頃に」
 音楽スタッフ様との対談を企画! 本作を手に取る前の貴方、手に取った
 貴方も必見です! 終始なごやかなムードで行われた、今対談は今CDの
 話題に止まらず、音楽スタッフ両名の作曲にまつわるエピソードなども展開
 されていきます。

 音楽スタッフ様より、トークゲストは「うみねこのなく頃に」では作曲と共に、
 各音楽担当様とのパイプ役も担当されているdai様をお招きしました!

 今回の〈前編〉では、本作<<Sound of the goldenwitchの聴き所>>を中心
 にお送り致します!


 文責・ナカオボウシ

 >>>話し手はこの2人!
           dai

 「うみねこのなく頃に」のBGM作成を初め、
 各音楽担当と制作サイドを繋ぐパイプ役、
 デバッグ作業担当として活躍中。「ひぐらし
 のなく頃に解」や「うみねこのなく頃に」で、
 人々の琴線に触れる様々な名曲を残す。
 感動的なピアノ曲だけに留まらず、色々
 なジャンルで音に心の込められる作曲者。
         ラック眼力

 「うみねこのなく頃に」音楽スタッフの一人。
 主に「魔女の雰囲気」や「怪しい気配」を
 醸し出す楽曲を提供している。
 今作はそれまでのイメージにプラスして、
 感じたままのうみねこの世界を表現している。




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眼力 daiさん、EP4の修羅場お疲れさまでございます!
dai ラックさんこそ、CDの制作お疲れさまです~。
――07th~様の日記などで拝見させて頂きましたが、EP4のご制作は大変だったようですね。
dai そうですね~……EP1から4の中でも、特に大変だったかもですね。
眼力 毎回、なんだかんだ間に合うのが凄いですよね(笑)
dai うん(笑)驚異的なペースで八咫桜さんがスクリプトを上げてくれて…。
眼力 さすがです。
dai 一番下っ端の自分も、常にフル稼働してる修羅場でした。
眼力 常に緊張状態みたいな?
dai というよりは、常に作業している状態でしたね。仕事がなくならない…!
――今回と同様に、うみねこのマスターアップ時期はいつも大変なモノだったとお見受けします。
   しかし、daiさんは過去に「yours」や「生まれてきてくれてありがとう」といった個人CDの制作を、
   うみねこ作業と平行しつつこなしてらっしゃる…スゴイの一言です。
眼力 特にyours(3枚組・冊子48P)は凄いですよね。贅沢すぎるボリュームというか。
dai (笑)
眼力 ファンの人にすごく喜んで貰える内容だと思います!!
dai うん。(ファンの人に)喜んで貰えたら幸いなんですが、…やりすぎて今軋みが…(笑
眼力 そういうご姿勢を、是非見習いたいものです。ああ…目標がすごく遠く…
dai 大丈夫ですよ、これ(sound of the goldenwitch)は素晴らしいですよ!
眼力 な、なんと!!(笑)
dai ジャケットにも全力をこめたという凄みが感じられますし、
内容もラックさんの(うみねこの楽曲制作の)歴史みたいになってますよね。
眼力 ジャケットは本当に大満足です。
歴史という意味では…そうですね。最初に提出した曲からほとんど、入ってますから。
まさにそんなカンジなんだと思います。
dai 凄み…というか。ほんとに、物凄い気合が感じられます。
眼力 ありがとうございます。入れすぎて空回りしないか心配でした(笑)
dai 渾身の一作という感じがとても好きです。
眼力 確かに、手抜きは一切ないですよ~!
dai ですよね。
音楽に関しても勿論そうですけど、隅から隅までこだわって作った感じが滲み出てると思います。
眼力 ジャケット周りを制作してくれた九二枝さんもそうですが、
pre-holderさんも本当に誠心誠意、協力してくれました。
他にも色々な方にお世話になりました…本当にありがたいですね…。
――今回のCDの中で、daiさんのオススメはありますか?
dai パッと浮かぶのはHappy maria!(M11)です。
眼力 おお、ありがとうございます!
dai 曲として良いのは勿論のこと、この曲は聴いていて気持ちが良いです。
眼力 ものすごく、嬉しい…。
dai バランスが良いんでしょうね。男声も含め、ボーカルを左右・中央に散りばめたり。
眼力 ぬおお…!
dai それに編集を変えて。リバーブを重ねたり…してるのかな。
ともかく色々なギミックを取り入れてるのを感じて。その流れが、本当に心地良く聞こえてきて。
眼力 そこまで聴いてもらえるなんて! ほんとに嬉しいなぁ。
あの曲は終盤の終盤にどうしてもCDに収録したくなってですね…
あとで苦労するのを承知で制作に入ったんですよ。
dai あとは烈火さんの歌(M17.あの日にふれたくて)ですね。
これは……単純に、というと言い方はアレですけど、物凄く良い!(笑)
眼力 ありがとうございます(笑)
烈火さんの素晴らしい声をイメージして作ったので、イメージが湧きやすかったです。
dai ラックさんの曲を聴いた事のある方にとっては、異色に思われるのかなとは思うのですけど。
眼力 確かに、今まで書いてきたうみねこ曲の中では変則的ですね。
dai そうなんですよね。
ラックさんは独特の雰囲気の曲が多かったと思うんですよ。ラック・ワールドというか。
眼力 うん、自分は完全に魔女側だなって自覚はありました(笑)
dai だからこそ、世間のイメージで言うところの「ラックさんぽくない」雰囲気の曲。
でも、これこそがラックさんという人間を表わす曲なんだと思います。
眼力 自分ではちょっと分かりませんが(笑)
しかしうみねこで言う所の、人間サイドの曲を意識した、というか。
そんなカンジでは確かにありますね。
dai ものすごく伝わってきます。
眼力 歌モノを褒めて頂けるのは本当に嬉しいです。
というのも自分は、過去にバンドをやっていて、その時は歌モノばかり書いてたんです。
その頃のスキル…っていうほどのものでないかもしれないけど、
それを活用して作っている節がありますので。
モチベーションに繋がります…ああ、バンド時代はムダじゃなかったんだ…的な(笑)
――ボーカル曲の話題が続きましたが、
   逆に、劇中使用/未使用BGMで惹かれたモノなどはありましたか?
dai サソリのノウズイ(M02)が凄い好きです。
これはエピソード3の時に投稿されたんでしたっけ?
眼力 そうですね。
dai あの時も良く聴きました。
原作での使用は、まだ見送られてますが、物凄くカッコイイですよね!
眼力 (今後のうみねこの)合うシーンで使って頂けたら嬉しいですけど…まあ飛び道具、ということで(笑)
dai あとは、HIBUTA(M09)。これは反撃のノロシっぽい曲ですよね。
眼力 ズバリ、そんなイメージで書きましたね。
dai これもギター曲ですが、ノウズイとは違い
イントロのチェンバロがうみねこのイメージに合ってるのかな。
眼力 だといいなぁ…この曲は実はバンド時代に書いた曲で、
自分の中でうみねこのイメージにあっていたんですよね。
あくまで自分の中でですけど(笑) それを更にうみねこ向きにアレンジを施して…
そんな経緯がありました。
dai 後は、うみねこの代名詞的な作品としてオルガン(M12. オルガン小曲第6億番ハ短調)がありますね。
眼力 一つの裏テーマ曲的になっていてくれたら、こんな嬉しいことはないですね。
dai 同じオルガン曲でも、ハラワタ(M15. サソリのハラワタ)は特にインパクトあるなと感じました。


今作の魅力をdaiさんの口から語って頂いた今回。
次回はそんな楽曲のエピソードから、作曲トークへと展開していきます。

 <後編へ→>

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