[雑記]思い出深いアレンジ曲の話

アレンジ曲……それは、時に原曲との思い出に影を落とし、時に原曲と似て非なる素晴らしい世界へと誘ってくれるもの……。聴いてみるまでは”どちら”か分からない。そういう面白さがあるものだと思っています。

今回はそんなアレンジ曲の中でも特に思い出深いものについて、書こうと思います。

Hurting Each Other/Carpenters

「A Song for You」というアルバムに収録されています。72年発表。

Song for You

Song for You

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The Carpenters
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Hurting Each Otherの原曲は、カーペンターズがこのアルバムに収録する7年前――1965年に、Jimmy Clantonなる歌手の歌として提供されたそうです。

その後この曲は同年~翌年にかけ様々なアーティストによりカバーされることとなります。1960年代にカバーされたものの中で、特にセールス的な成功を収めたのはRuby And The Romanticsのアレンジだと言われてます。69年発表。

これも素敵なアレンジですね~。
ホームパーティで歓談中に流れてたりしたらイイ感じ。
ムーディで、まったりと酔い心地に浸れそうな曲だと感じます。

僕が昔読んだ本によると、カーペンターズの曲作りの中心人物であるリチャード・カーペンターは、69年のRuby And The Romantics版を参考に制作されたとのことでしたが、個人的には疑わしいなと思います。原曲の方が近いと思う……。

ともかく、カーペンターズがアルバム「A Song for You」を発表する1972年よりも前。
1960年代に存在した「Hurting Each Other」は、こんな雰囲気になってます。

この時代に世界に存在していたのはおおよそ↑こういったバージョンだけなんです。
ここで改めて、カーペンターズのバージョンを聞いてみましょう。

カレンさんの歌声に合うものをと考えた結果なのか、原曲や60年代のアレンジ以上に「感情の起伏」を感じさせるものになったと思います。曲全体の抑揚が際立ったことで、メロディと歌詞と歌声が調和して、より「物語」のようになったと僕は感じるんです。Aメロでクヨクヨしてて、Bメロで心情を告白。サビで気持ちが爆発するこの感じは、物語における「起承転結」を思わせます。

過去のアレンジが劣っていると言いたいわけじゃありません。場所や気分によっては、僕もRuby And The Romantics版を流したいと思える時があると思います。

カーペンターズのバージョンは、既存のジャンルにこだわっていない感じがします。それと対照的に、Ruby And The Romanticsのバージョンはジャンルに徹底してますよね。その方向性の違いに僕は優劣を付けられないです。「どういうものを作るか」という方針は違うけど、どっちも素晴らしいアレンジだと思います。

ここでカーペンターズ版を大きく取り上げる理由は、原曲や過去のアレンジを聴き比べた時に受けた衝撃が、本当に大きなものだったからです。ジャンルの枠を超えて、曲を聴く僕に無限大とも思える世界の広がりを見せてくれたカーペンターズ版のHurting Each Otherが、僕は大好きです。

ぼよよん行進曲(ロングバージョン)

一週間のうち3日ぐらい、無性に幼児向けの歌を聴きたくなります。
たとえば「ぞうさん」という歌詞が出てきた時、言葉の終わりに「パオ~ン」って効果音が入っちゃうような。そんな予定調和に身を委ねたい夜もあるのでございます。

「ぼよよん行進曲」は、おかあさんといっしょの中でも特に人気の高い一曲だと思います。その理由は、お子さんはもちろん、お父さん・お母さんも共感できる「歌詞」にあると思います。

いい歌詞なんですよ、本当に。
僕らの足の裏にはバネが付いているんだ。だから何だって乗り越えられるんだよ。
そう優しく語りかける歌詞から、勇気がもらえると感じる人が多いんだと思います。

原曲を歌っているのは、ゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさんです。スプーの個性的な似顔絵が話題となった、あの時代の歌のお兄さん・お姉さんですね。僕が持ってるのは、彼らが現役を退いた頃に発売された「ソングコレクション」というベスト盤でした。

おかあさんといっしょ ソングコレクション ゆめのかけら
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それから数年後、彼らの後を引き継いだ横山だいすけおにいさん、三谷たくみおねえさんが歌う「みんなのリズム」というアルバムが発表されます。

NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト「みんなのリズム」
NHKおかあさんといっしょ/横山だいすけ・三谷たくみ
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ぼよよん行進曲のロングバージョンは、このCDの中に収録されています。
しかしこれが出た当時、僕はこのCDをスルーしてしまったんです……。
何故かというと、「マイナーチェンジしたカバー」のパターンが結構あるんです。虫歯建設株式会社とか、あさごはんマーチとか。

そのため「単純なカバー曲だろう」と勘違いしてしまい、今年になるまで聴くことがなかったんです。

後悔しました。
原曲も大好きなんですけど、こっちのアレンジもすっげぇ良かったです。2番が追加されていることも嬉しかった……。

原曲しか知らない方で、ぼよよん行進曲が好きな方は是非「みんなのリズム」をお手に取ってみてください。

ハッピーハミング

僕と相方のラック眼力さんの音楽の嗜好は、主にハードロックとゲーム音楽で合うことが多いです。同じバイト(リハーサルスタジオの受付)をしていた頃は、お客さんが居ない時なんかに「ドラクエの中で好きなBGM」を語り合ったりもしました。

皆さんがドラゴンクエスト6の中で一番好きな音楽は何ですか?
僕は「木洩れ日の中で」です。(もしくは塔の曲)

いつ聴いても素晴らしい……。
主人公が家を抜けたとき、ピカっと光が差し込むんすよね~…あの演出を思い出します…マジであの演出考えた人、粋っすよねぇ……。

しかし僕が挙げたのはこの曲じゃなく、ドラクエ6のカジノ曲「ハッピーハミング」です。なぜこの曲が思い出に残っているかというと、僕が「木洩れ日~」を話題に出した際にラックさんがこんな一言を漏らしたからです。

「木洩れ日をアレンジしたカジノBGMも素晴らしいよねぇ~」

……。

僕はポカーンとなりました。
アレンジ……? カジノの曲……? 彼は一体、何を言ってるんだ……?
僕はラックさんの言うカジノの曲を頭の中で思い浮かべました。あの「ドゥドゥッドゥ~」ってな雰囲気のアレだよな。セクシーな感じで、まさにラスベガスって雰囲気の……。

あの曲が「木洩れ日~」のアレンジ……?

いつまでも?マークを浮かべる僕に痺れを切らしたのか、ラックさんはスタジオの受付にあるスピーカーから実際にカジノのBGMを再生しました(そのスタジオは自由にBGMを選んで流して良い決まりになってたんです)

♪~(カジノの曲再生中)

ナカオ「うん、この曲だよね。どのへんがアレンジ?」
ラックさん「ほらここ、ここのメロディだよ」
ナカオ「………」
ラックさん「また来た。ここ」
ナカオ「……………………」

ナカオ「…ぅぁあぁッ!(鳥肌)

大人になるまでの間……それもビシッと箇所を指摘されるまで気付きませんでした。
ラックさんと音楽の話をしていて面白いのは、こういうところなんです。この時だけに留まらず、彼の指摘により何度鳥肌を立たせられたか分かりません。

今まで聴いていたものの中に「気付かなかった要素」が隠れていた時、人は(少なくとも僕は)天地がひっくり返る思いに身を震わせ、そして得体のしれない感動を覚えます。ハートが震えた度合で言えば、それぞれの衝撃は人生でトップ100に入るレベルかもしれません……。

ここでもうひとつ、昔に彼から教わった衝撃をご紹介します。
よかったら、この記事を読んで下さっている方も「気付いてた」or「気付かなかった」の簡易投票にご参加ください。

曲はSFCの「スーパーマリオワールド」のBGMです。

ヨッシーに乗った後のBGMにご傾聴ください……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨッシーに乗るとパーカッションが追加される!!
\仲間が増えた感!/

 

 

(気付いてた人からしたら今更かもですが、これを知った当時の僕は目玉が飛び出るほどビックリしたんですorz)

 

皆さんは、この変化に気付いておられましたか???

  •  気付いてた! (1)
  •  気付かんかった! (2)

2 件のコメント

  • お~、共感できます!ちょっとした事で変化がある楽曲は気がついたら驚きと嬉しさがありますよね。

    パッと思い出したのはFCの女神転生IIのラスボス戦で流れる楽曲「OMEGA~聖戦」で、ルート分岐によってラスボスの先の真のラスボスと戦えるのですが、真のラスボス戦ではラスボス戦では流れなかったパートが加えられていて、そういった味付けがなされていることに感動を覚えたことが……

    最近、「主題の楽曲をそのゲーム、シリーズ中の様々な楽曲に組み込んでいるゲームは有名になるジンクスがあるのではないか!?」と思っています。

    1.星のカービィ
      主題曲「グリーングリーンズ」 ゲーム中アレンジ「カービィ凱旋」「この星をかけた魂の戦い」など
      主題曲「ピーナツ平野」 ゲーム中アレンジ「激突!グルメレース」
    2.Kanon
      主題曲「Last regrets」 ゲーム中アレンジ「夢の跡」
    3.STEINS;GATE
      主題曲「GATE OF STEINER」 ゲーム中アレンジ「Believe me」「Select of sorrow」「hesitative consideration」「Solitude」
    4.CROSS † CHANNEL
      主題曲「CROSSING」 ゲーム中アレンジ「Crystal-clear」「Message」「Signal」

    といいつつ、あまり出てきませんでした…w
    ゲームだらけでスミマセン。。

    そういえば映画監督、脚本家などで有名な押井 守氏は「映画の半分は音楽である」と語ってらしたとのことで……
    音楽、良いですよねえ。

  • hiyobuさん、こんばんわ。
    ブログの内容に共感して頂きどうも有難うございます。

    「この曲か」と思っていたところに聴き覚えのないパートが流れてきたら、胸が熱くなりますよね。実際にゲームを遊んでいる「その時」でなければ味わえない感動だと思います。
    僕が思いついたのは、FF6の最終戦のBGMです。OPと同じ荘厳なパイプオルガンの後に続く、迫り来るようなドラムとベースの音。はじまりから結末へと向かう想いに駆られ、胸が熱くなったことを思い出しました。

    BGMのアレンジが含まれるゲームを考えると、確かに面白かったと記憶しているゲームがたくさん浮かびますね。僕はFCの「MOTHER」のポリアンナのアレンジや、PSの「R4」のOPのアレンジ曲などが浮かびました。全てのBGMを「限られた旋律」の中でアレンジしている「サガフロンティア2」も大好きなゲームです。

    最近ではゲームを遊ぶより作る時間の方が多くなったため、耳で楽しめるサントラだけを聴くことも多くなりました。そんな今の僕がゲームを買うに至る、一番のキッカケは「音楽の良さ」かもしれないです(笑)こんなに素敵な音楽をゲームの中で聴けたら、どんなに興奮するだろうって。正にhiyobuさんが女神転生IIで感じられたような感動を、僕もまた味わいたいと思ってしまうんです。僕もゲームにとって音楽は、とても大切なものだと感じています。

    それでは! メッセージどうもありがとうございました!

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